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他責思考では成功しない

他者のせいにしていませんか?

うまくいかなかったとき、誰かのせい、何かのせいにしていませんか?
たしかに原因の一部は自分以外のところにもあるのでしょう。
しかし、他責思考では何も解決しませんし、何も生まれません。

今回のコラムでは、札幌市東区で税理士(所属税理士)をしている筆者が、ビジネスや税理士試験とからめて他責思考の弊害について解説していますので、ぜひご覧ください。

ついやってしまう他責

私達は、物事がうまくいかなかった場合に、その原因を他者に求めてしまいがちです。

なぜなら、そうすることで心が楽になるからです。
自分を責めないことで、前向きな気持になれるのです。

また、本当は自分が悪いとわかっていても、行動を正当化するために、その行動の責任や原因を他者に求めてしまうことがあります。

このことについて、次の3つに分けて例を挙げてみます。

プライベートにおける他責

ゴミをポイ捨てする人
  • ゴミ箱がない
  • 他にもポイ捨てした人がいるし
コロナ禍なのに遊びに行く
  • オリンピックも開催しているので…

ちょっと極端かもしれませんが、実際にこういう方はいます。

商売における他責

売上があがらない会社
  • 売れないのは景気が悪いせいだ
客が減ったラーメン店
  • 原因は近隣に牛丼のチェーン店ができたせい

どちらも、他者に原因の一部はあるのでしょう。
でも全てが他者のせいでしょうか。

税理士試験における他責

勉強が思うようにはかどらない
  • 友達が遊びに誘ってくる。
  • 残業が多い。
受験の結果が不合格だった
  • 試験会場の机が狭かった。
  • 隣に座った受験生の貧乏ゆすりが気になって集中できなかった。
  • 5科目に合格できないのは官報調整のせいだ。

これらについても、うまくいかない原因の一部は自分以外のところにあるのだと思います。

自責と考えれば進歩する

上記の3種類の例について、今度は他責ではなく、自責とした場合について考えてみます。

プライベートにおける自責

ゴミをポイ捨てする人
  • ゴミ箱がないなら自宅に持って帰ろう。そうれば少しでも街がきれいになるし、きれいになればポイ捨てする人が減るかもしれない。
コロナ禍なのに遊びに行く
  • オリンピックは開催しているけど、そもそもコロナウイルスに感染したくないから外出は自粛しよう。
  • 感染しても重症化しないかもしれないけど、いろいろな人に迷惑がかかるし、もし自分が誰かにうつしてしまったら責任重大だ。

このように考える人が増えれば、事態は良い方向に進む可能性が高まるのではないでしょうか。
少なくとも、自分自身のマナーは向上します。

商売における自責

売上があがらない会社
  • 景気が悪いなかでも業績がいい会社はある。では、自社には何が足りないのだろうか。分析して、サービス改善にいかそう。
客が減ったラーメン店
  • 近隣に牛丼のチェーン店ができて客は減ったが一時的なものかもしれない。お客が戻ってきたときのために、新しいラーメンのメニューを考えよう。
  • それと、今のスープにも改善の余地があるぞ。

どちらも、他者のせいにせず改善点を考えることで、自社の成長につながります。

税理士試験における自責

勉強が思うようにはかどらない
  • 誘ってくる友達が悪いのではなく、断れない自分に甘えがあるということだ。
  • 残業が多いのは、仕事の段取りを見直せば改善できるかもしれない。
受験の結果が不合格だった
  • 試験会場の机が狭かったけど、みんな同じ条件だ。もし、また同じ会場だった場合に備えて、小さいスペースで問題を解く練習をしよう。
  • 集中できなかったのは、隣の受験生のせいではなく、自分の集中力が足りなかったからだ。多少うるさくても集中できるように普段の勉強で訓練しよう。
  • 官報調整はあるのかもしれないけど、圧倒的な合格点をとれば調整にひっかからないだろうから、もっと実力をアップさせよう。

このように考えることで、今後のために自分を成長させることにつながるのです。

問題が生じたときこそが成長の分岐点

いくつか例を挙げてみてきましたが、他責思考ではなく、自責思考をとれば自分の成長につながるということがおわかりいただけたと思います。

もちろん、誰かや何かのせいにしないとやってられないこともあるでしょう。
ですから、少しぐらい他責思考になるのはいいと思います。
それで前向きになるきっかけを得られるのであれば、そのほうがいいです。

しかし、他責思考のままで問題に目を背けていては、何も解決しませんし、何も生まれません。
問題が生じたときこそが、自分が成長できるかどうかの分岐点なのです。

他責思考で自分を甘やかす道を選ぶのか、自責思考で反省し、分析して自らを成長、進歩させる道を選ぶのか。

ぜひ、後者を選んでほしいと思います。

自戒を込めて。