個人事業の開業届出書
札幌市東区の税理士が執筆するお役立ちブログ。
今回のテーマは、「個人事業を始めたら、まず、開業届出書を提出しよう!」です。
個人事業を始めたばっかりで経理や税金のことが何もわからない。そんなときは、まず、開業届出書を提出しましょう。
開業届出書とはどんなことを書く書類か、いつまでに提出しなければならないものなのかなどを解説します。
うぅぅん・・・
吾郎君、そんなにうなってどうしたの?
ぼく、この前ハチミツのお店をオープンしたんだけど、経理とか税金とかわらなくて・・何か役所に出さなきゃならない書類とかあるのかなぁ?
そっかぁ。吾郎君はお店を始めたばっかりだもんね。よし、心配ないよ。どんなことをしなければならないのか、一緒に勉強しようね。
ありがとう、助かります。
OK。まずは、個人事業の開業届出書という書類を税務署に提出したほうがいいね。
それってボクでも書ける?いつまでに、どこの税務署に出すの?札幌には税務署がたくさんあるよね?
吾郎君、あせらないで。ひとつずつ説明していくね。
個人事業の開業届出書とはどんな書類か?
のりあき税理士が言う「個人事業の開業届出書」というのは、どんな書類なのかをみていきましょう。
個人事業の開業届出書とは、簡単に言うと「私は事業を始めました」ということを税務署にお知らせする書類です。吾郎君が心配しているようですが、書く内容はそんなに難しくありません。
用紙は税務署に行けばもらえますが、わざわざ行くのは手間なので、国税庁のWebサイトで入手しましょう。こちらのリンクからPDFをダウンロードしてください。
さてダウンロードしましたか?それでは、項目をひとつずつみていきましょう。
まずは、用紙の上半分を確認しましょう。
【1】は、納税地の所轄税務署を記入します。納税地とは、簡単に言えば自宅の住所がある場所です。つぎに、税務署は、札幌の場合は、地域によって札幌中、札幌東、札幌西、札幌南、札幌北と、5つの税務署があります。
自分の住所の場所を担当している税務署を、所轄税務署といいます。下の記事で所轄税務署について解説していますので、あわせてご覧ください。
(注)提出年月日は省略してもかまいません。
2021.03.16
自分の住所を担当してくれる税務署はどこ?
…
【2】の納税地ですが、前述のように、通常は自分の住んでいる場所をいいます。ですから、住所地に丸印をつけ、住所、電話番号を書きましょう。携帯電話の番号でもOKです。
【3】の欄は、自宅以外の場所にお店などを設けている場合にその住所、電話番号を記入します。
【4】の欄は、氏名と生年月日を記入すればいいだけです。
【5】の欄は、いわゆるマイナンバーを記入します。
マイナンバーを書くと税務署に何もかも知られてしまうという心配をする方がいますが、悪いことをしない限りは心配する必要はありません。一時期マスコミではマイナンバーをおそろしいもののように報道していましたが、そんなに変なものではなく、必要以上に敵対視するものではありません。
【6】の欄は、職業を簡単に記入すればOKです。
【7】の欄は、店名などを書いてください。屋号がなければ書かなくても大丈夫です。
次は、用紙の下半分を確認します。
【8】の欄は、新規開業の場合は、開業に丸印をつけるだけでOKです。
【9】の欄は、小売業やサービス業であれば、事業(農業)所得に丸印をつけます。アパート・マンションの賃貸などの不動産業の場合は、不動産所得に丸印を付けます。
【10】の欄は、開業日を記入します。
新規開業の場合は、【10】の欄と【11】の欄の間の欄は記入不要です。
【11】の欄は、「青色申告承認申請書」又は~のところは、「有」に丸印をつけましょう。
「青色申告承認申請書」については、別の記事で解説します。
【12】の欄は、事業の内容を書きましょう。「できるだけ具体的に記載します。」と印字されていますが、どんな事業かがわかれば、画像の記載例のように簡潔に書くほうが好ましいと思います。
その下については、従業員を雇用しないのであれば記入不要です。
個人事業の開業届出書はいつまでに出すか
ちょっと解説が長くなってしまったけど、実際に書いてみるとそんなに難しいとことはないから挑戦してみてね。
できなかったら、税理士依頼して書いてもらうことがきるよ。
うん。書いてみるよ。ところで、この書類はいつまでに出さないとならないの?
事業を開始した日から1か月以内に提出することになっているよ。
ちなみに、遅れても罰則などはありません。でも、遅れないように出しましょうね。次回は、「青色申告承認申請書」について一緒に勉強しましょうね。
わかったよ。よろしくお願いします。
札幌市東区の税理士、木津憲亮(きつけんすけ)です。
1976年1月11日生まれ、奥尻島出身。
私は、個人事業主や小さな会社を専門に応援する税理士です。
このブログでは、個人事業主の方や小さな会社の経営者様が間違った知識で失敗したり、知らずに損をしたりすることのないようにという願いをこめて情報を発信しています。
あなたの夢の実現に、少しでもお役に立てれば幸いです。
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