所得税の青色申告承認申請書
札幌市東区の税理士が執筆するお役立ちブログ。
今回のテーマは、「青色申告承認申請書を提出しよう!」です。
個人事業を始めたら、開業届出書と一緒に青色申告承認申請書を提出するのがおすすめです。
青色申告承認申請書にはどんなことを書くのか、いつまでに提出しなければならないものなのかなどを解説します。
青色申告については、なんとなくわかったよね。
復習はこちらの記事をどうぞ。
2021.03.21
青色申告と白色申告
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うん。メリットもたくさんあるんだよね。ところで、メリットってどんないいことがあるの?
それは今度説明するよ。青色申告をするには、青色申告承認申請書を提出しなければならないことは説明したよね。実は、その申請書、提出の期限があるんだ。ぼやぼやしてたら今年は青色申告ができなくなってしまうかもしれないんだよ。
それは困るよ。じゃあ、青色申告承認申請書の書き方を教えて~
青色申告承認申請書には何を書くか?
のりあき税理士と吾郎くんが話していた「青色申告承認申請書」には、どんなことを書けばいいのかをみていきましょう。
所得税の青色申告承認申請書は、簡単に言うと「私は青色申告をさせてくださいね。」ということを税務署にお願いする書類です。開業届出書と同様に、書く内容はそんなに難しくありません。
用紙は税務署に行けばもらえますが、わざわざ行くのは手間なので、国税庁のWebサイトで入手しましょう。こちらのリンクからPDFをダウンロードしてください。
さてダウンロードしましたか?それでは、項目をひとつずつみていきましょう。
まずは、用紙の上半分を確認しましょう。
【1】は、納税地の所轄税務署を記入します。納税地とは、簡単に言えば自宅の住所がある場所で、その住所を担当する税務署が所轄税務署です。所轄税務署については、こちらの記事を参考にしてくださいね。
2021.03.16
自分の住所を担当してくれる税務署はどこ?
…
(注)提出年月日は省略してもかまいません。
【2】の納税地ですが、前述のように、通常は自分の住んでいる場所をいいます。ですから、住所地に丸印をつけ、住所、電話番号を書きましょう。携帯電話の番号でもOKです。
【3】の欄は、自宅以外の場所にお店などを設けている場合にその住所、電話番号を記入します。
【4】の欄は、氏名と生年月日を記入すればいいだけです。
【5】の欄は、職業を簡単に記入すればOKです。
【6】の欄は、店名などを書いてください。屋号がなければ書かなくても大丈夫です。
【7】は、青色申告を開始したい年を記入します。
【8】は、屋号と住所を書きます。屋号がない場合は書かなくてもOKです。
【9】は、吾郎君の場合はハチミツの小売店経営なので、事業所得のところに丸印をつけます。
次は、用紙の下半分を確認します。
【10】と【12】は、新規で商売をはじめたのであれば、「無」のほうに丸印をつけます。
【11】は、1月16日以後に商売をはじめた場合にだけ記入が必要です。開業届出書に記入した日付を書きます。
【13】は、複式簿記に丸印をつけてください。簡易簿記のほうは、その名のとおり、簡易的な帳簿をつけることになるのですが、青色申告の特典をフルに受けられません。会計ソフトを使えば複式簿記はできます。もし税理士に依頼する予定であれば、なおさら複式簿記のほうを選択してください。
【14】の備付帳簿名の欄は、図のように、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、固定資産台帳、総勘定元帳、仕訳帳に丸印をつけてください。
どの帳簿も、会計ソフトを利用するれば印刷できるようになっています。
その下の「その他」の欄については記入不要です。
「所得税の青色申告承認申請書」はいつまでに出すのか
ちょっと解説が長くなってしまったけど、実際に書いてみるとそんなに難しいとことはないから挑戦してみてね。
できなかったら、税理士依頼して書いてもらうことがきるよ。
うん。書いてみるよ。ところで、この書類はいつまでに出さないとならないの?
今すぐ書いて出してください!
えっ!今すぐ?
そう。こういう書類は後から出そうと思っていると忘れてしまって困っちゃうということがよくあるよ。いちおう提出の期限は説明するけど、すぐに書いて提出しましょうね。
わかったよ。
所得税の青色申告承認申請書の提出期限は、次の2つのパターンがあります。
1月1日~1月15日に開業した場合は、その年の3月15日まで
1月16日に以後に開業した場合は、その事業開始の日から2か月以内
なお、既に事業を行っていて白色申告をしている場合で、今度から青色申告にしようとする場合は、その青色申告をしようとする年の3月15日までに提出が必要です。令和3年分から青色申告をしたい場合は、令和3年3月15日までということになります
ここで問題になるのが、「事業開始の日から2か月以内」という部分です。期間の計算については、国税通則法という法律でルールが決められています。
決められてはいますが、例えば、提出期限ギリギリの日が土日祝日だった場合はどうなるのか? 郵便で送った場合の提出日は消印の日? それとも税務署に届いた日で判断するの? など、調べるのが大変です。
1日でも提出期限を過ぎてしまうと、その年は白色申告をするしかないということになります。やはり、「今すぐ」書いて提出するほうがいいですね。
札幌市東区の税理士、木津憲亮(きつけんすけ)です。
1976年1月11日生まれ、奥尻島出身。
私は、個人事業主や小さな会社を専門に応援する税理士です。
このブログでは、個人事業主の方や小さな会社の経営者様が間違った知識で失敗したり、知らずに損をしたりすることのないようにという願いをこめて情報を発信しています。
あなたの夢の実現に、少しでもお役に立てれば幸いです。
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