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ビジネスや受験で成功したいなら「モチベーション」は使わない

ビジネスや受験で成功したいなら、「モチベーション」という言葉を使ってはいけません。

たくさんのカタカナ言葉があふれる昨今。
多くの人に浸透している言葉もあれば、なんだか意味がわからないものもあります。
なかには、「なぜ日本語でなく、あえてカタカナ言葉を使うのだろう?」と、受け入れ難いものもあります。

今回は、札幌市東区で税理士(所属税理士)をしている筆者の視点から、カタカナ言葉について検討します。

カタカナ言葉とは

カタカナ言葉とは、文字どおり、カタカナで表記されるものです。
最近では、「ロックダウン」、「クラスター」などのカタカナ言葉をよく目にしますよね。
まずは、このカタカナ言葉の利点と欠点について考えてみます。

カタカナ言葉の利点

カタカナ言葉には、3つの利点があるのではないかと筆者は考えます。
以下、順番に検討していきます。

かっこいいイメージ

まず、カタカナ言葉の利点としては、かっこいいというイメージがあるのではないでしょうか。
カタカナ言葉を使うことによって「デキルやつ感」を演出することが可能かもしれません。

例えば、「エビデンス」や「コンセンサス」。どちらもよく聞きますよね。
「エビデンス」は、日本語にすると「証拠、根拠」、「コンセンサス」は、「意見の一致、合意」です。
日本語で言うよりも、なんとなくですが、かっこいい気がしますよね。

長い日本語を短縮できる

2つ目は、日本語だと長くなってしまうものをカタカナ言葉にすることで、短く表記することができるという利点があると思います。

例えば、リテラシーという言葉を聞いたことがあると思いますが、デジタル大辞泉では次のようにその意味を解説されています。

リテラシー【literacy】
1 読み書き能力。また、与えられた材料から必要な情報を引き出し、活用する能力。応用力。
2 コンピューターについての知識および利用能力。→コンピューターリテラシー
3 情報機器を利用して、膨大な情報の中から必要な情報を抜き出し、活用する能力。→情報リテラシー

「情報リテラシー」といえば7文字。上記の3番の解説だと「、」を抜かしても34文字です。
紙幅が限られている場合などは、より多くの情報を載せるためにカタカナ言葉を使うことが有効になりそうです。

やわらかい印象を持たせる

3つ目は、日本語だと印象がキツイ言葉をやわらかくするという利点が考えられます。

例えば、「リストラ」や「リスケ」。
リストラは、リストラクチャリングの略で、もともとは経営の立て直しという意味合いだったものが、今では、整理解雇という意味で使われています。
「整理解雇」や「クビ」というよりも「リストラ」といったほうが、わずかながらではありますが、印象がやわらぐ気がします。

リスケは、リスケジュールの略で、予定されていた計画を変更するという意味があります。
銀行からの借入金について返済条件を変更することを指して使われることが多いです。
リスケと言った方がなんとなく軽く感じませんか?

カタカナ言葉の欠点

次は、カタカナ言葉の欠点について考えてみます。

カタカナ言葉には、上述のように様々な利点があります。
しかし、筆者はカナカナ言葉には重大な欠点が内包されているのではないかと考えます。
実は、利点がそのまま欠点になっていると思われるのです。

言葉の定義があいまい

カナカナ言葉には、その定義があいまいなものが多くあります。

ニュースなどでも使われているし、なんとなくかっこいいから使う。
仕事ができそうだと思われたくて使う。
でも、実は正確な意味がわからない。

無知だと思われたくないから、相手に合わせる。
でも、実は正確な意味がわからない。

このように、お互いに正確な意味を知らずに会話をしていることがあるのではないでしょうか。
そして、解釈のズレは、話がまとまらないということにつながります。

言葉の軽さが意味をも軽くする

先程の「リスケ」を例にあげます。

本来、借入金の返済猶予や条件変更などは、重大事案です。
それを「リスケ」ということによって、受ける印象がやわらぎます。
印象がやわらぐことは利点かもしれませんが、重大事案であることには変わりありません。

もし、印象がやわらぐことが、ことの重大性までをも歪めることになるのなら、それは非常に困ったことになりかねません。

ビジネスや受験で使ってはいけないカタカナ言葉

以上のように、カタカナ言葉には利点がある半面、その裏側には欠点も潜んでいます。
特に、ビジネスにおいては、言葉の定義があいまいなカタカナ言葉を使ったがために、意思の疎通がうまくいかないということは避けたいところです。

筆者は、お客様に何かを説明する際に、専門用語をなるべく使わないようにしています。
同様に、カタカナ言葉もなるべく使わないようにしています。

最後に、ビジネスや受験で成功したいのであれば、特に使わないようにしたいカタカナ言葉を紹介します。

その言葉は、「モチベーション」です。

仕事や税理士試験などの受験勉強においては、どうしてもやる気が出ない日があります。
人間である以上、これはしかたがないことです。
疲れていたり、他にやりたいこと、気になることがあれば、やる気は出ません。

ですが、そいういう場面で「モチベーションがあがらない」という言葉を使ってはいけません。
最近では、略して「モチベ」と使われることも多いです。

この言葉を使うと、やる気が出ないのは自分のせいじゃないと正当化するような気がしませんか?

「勉強したいんだけど、モチベが・・・」とか言う人がいますが、モチベって何でしょうか?
モチベ君があたなをジャマしに来てるわけではないですよね。

誰しもやる気が出ないことはあります。

そんなときは、「やる気が出ないから、今日は休む」という認識で、潔く休みましょう。
そのほうが、メリハリがついて、次の「やる気」が出てきます。

「やる気」に限ったことではありません。
自然災害等は別として、今この状況にあるのは、すべて自分の行動の結果です。

何事も他人のせいにせず、自分と向き合って、成功をつかみたいものです(自戒をこめて)。