推計課税とは
札幌市東区の税理士が執筆するお役立ちブログ。
今回のテーマは、「推計課税がされない」です。
青色申告の隠れたメリットとしてこの「推計課税がされない」を揚げることができます。
青色申告ではきちんと帳簿をつける前提なので、税務調査の際等に推測に基づいて課税されることはありません。
他方、白色申告の場合は、推計課税をされる可能性があるのです。この差はけっこう大きいと思いますよ。
さあ、今回もまず復習から。青色申告の特典、どんなものがあったかな。
このほか、隠れたメリットとして、推計課税がされないということがあります。 ←今回はこれを解説
青色申告の特典の解説も、いよいよ最後です。
今回は、青色申告をしている場合は推計課税がされないということについて一緒に勉強しようね。
推計課税・・・って何?
計算によって収入や経費を推測して課税することだよ。
白色申告だと、税務調査があった場合に推計課税がされることがあるんだ。
税務調査・・・なんか怖いよ。
きちんと帳簿をつけていて、悪いことをしてないなら怖がる必要はないさ。
青色申告はきちんと帳簿をつけることで、その帳簿が最強の盾になるんだよ。帳簿があるから、推計課税ができない。取引をすべて帳簿につけているんだから、それが証拠となって自分を守ることになるんだよ。
だから、ぜったいに帳簿をつけるときは不正やごまかしをしてはダメなんだ。
「推計課税」の解説
のりあき税理士と吾郎くんが話していた「推計課税」。
どんな内容なのか、もう少し詳しくみていきましょう。
青色申告では推計課税はされませんが、白色申告よりもメリットがあるということを感じてもらうために推計課税について解説していきます。
どんな場合に推計課税されるか
所得税について更正又は決定をするときに、推計課税がされることがあります。
帳簿をつけていない場合や、納税者が帳簿を隠したり税務調査に非協力的な場合には、推計課税せざるを得ないということになるでしょうね。
- 更正
- 決定
更生とは、納税者が申告したものを税務署側が「誤りがあります」といって改めることです。
決定とは、納税者が期限までに申告していない場合に、税務署側が税額を決めてしまうことです。
推計にはどんな方法があるか
所得の金額や損失の金額を推計するには、基準として次のものが法律で決められています。
- 財産や債務の増減の状況
- 収入や支出の状況
- 生産量、販売量その他の取扱量
- 従業員数その他事業の規模
ただし、実際は、合理的な方法であればどんな数字から推計をしてもOKという取り扱いになっているようです。
熊野吾郎さん、あなたの申告書を拝見しましたが、売上がもれていませんか?
ハチミツを入れるビンの仕入数と売上高との整合性がとれてないように思えます。もっと売上高があるはずなんですがねぇ🤔
ちゃんと計算していますよ!ビンは、ぼくがドジって1ケース分まるごと割っちゃったから😟
でも、帳簿がありませんね。あなたがウソを言っている可能性も無いとはいいきれない。推計課税します😏
そんなあぁ。ちょっと待ってよ~😵
推計課税というのは、こんな感じでされてしまうことがあるんだよ。
事実とは異なっていたとしても証拠となる帳簿がなかったら、証明できないからね。
びっくりした!のりあきさんがいきなり変なこと言ってくるから、どうしようかと思ったよ。
ごめん、ごめん。でも吾郎くんは青色申告承認申請書を出したから大丈夫でしょ。帳簿が盾となって推計課税から守ってくれるよ。
2021.03.28
青色申告承認申請書を提出しよう!
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札幌市東区の税理士、木津憲亮(きつけんすけ)です。
1976年1月11日生まれ、奥尻島出身。
私は、個人事業主や小さな会社を専門に応援する税理士です。
このブログでは、個人事業主の方や小さな会社の経営者様が間違った知識で失敗したり、知らずに損をしたりすることのないようにという願いをこめて情報を発信しています。
あなたの夢の実現に、少しでもお役に立てれば幸いです。
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